神社の屋根にあるものは…

どうも鯉の子です。
神社の屋根を見たことがある方には良く分かる話だと思うのですが、あの斜めに交差した棒と置いただけに見える棒…あれは一体なんなのか。今回はそんな素朴な疑問を調査してみましょう。
さぁやって来ました。いつもの図書館。先日はどうもすいませんでした。さてさてそんなこんなで、神社建築の屋根について調べましょう。
まず最初に調べたのは、あの斜めに交差している棒。あれは千木(ちぎ)と言って、又の名を、氷木(ひぎ)ともいい、火を防ぐ意味であるとか、千木は茅屋(ちや)の木あるいは違い木がつまったものともいわれています。さらに別の説では、東風をコチといい、疾風をハヤテ(古語ではハヤチ)といったように、チギは風木だともいわれています。垂木の押さえを目的としているところから、風木という言葉には、風除けの意味も含まれていると思われます。千木には強い風を避ける為に、いくつかの穴があけられています。さらには獲物をかかげる為の物だったともいいます。
千木の先端の切り口は、伊勢神宮の内宮(ないくう)では内削(そ)ぎといって水平に切ってあり、外宮(げくう)のは外削ぎといって垂直に切ってありますが、一般的に、水平に切ってあるのは女神を祀っている事を示し、垂直に切ってあるのは男神を祀っている事を示しているといわれています。
次にあの奇妙な棒を調べてみましょう…。あれは鰹木かつおぎ)と言い、鰹節の形に似ている所からきています。千木とともに装飾的に用いられていますが、本来は棟木、または茅葺き屋根の防風を目的とした、押さえとして用いられていたものです。本数は神社によってそれぞれ違いますが、一般には、奇数の場合は男神を祀っている神社、偶数の場合は女神を祀っている神社とされています。使用されている本数は2本から10本ぐらいまでです。なお、伊勢神宮の場合、内宮は10本、外宮は9本となっています。そのほか、春日造りの神社では2本、大社造りでは3本、住吉造りでは5本、神明造りでは伊勢神宮と同じく10本となっています。
へぇ〜(×20)(カチッカチッ)あれ?もう押せませんか…20へぇ〜越えますよ。ホントに。千木の本数と鰹木の本数で男性の神がいる神社なのか、女性の神がいる神社なのかがわかるなんてねぇ〜逆に恥ずかしいですよ。実際は千木と鰹木と言う名称までは知っていたのですが、それが何を表して、何を意味しているのかと言ったことは初めて知りましたね。いやはや反省しないと…。

写真解説

浅間神社の本殿。内削ぎと言われている千木。
敷島神社の本殿。外削ぎと言われている千木。