郷土史研究18

どうも鯉の子です。
連日の暑さとインターンシップ活動中で中々出来なかった郷土史研究ですが、原稿がなんとなくまとまったので出しちゃいましょう。
と言う訳で今回は歴史的に新しいものですが、まぁいいでしょう。

秋ヶ瀬取水堰

秋ヶ瀬取水堰は、志木市宗岡を流れる荒川に設置されている取水堰ですが、完成は昭和40年と比較的新しい構造物です。この取水堰は、戦災からの経済復興に伴い水需要が急激に増え、昭和39年の東京オリンピックを前に東京都を中心として水不足が深刻になってきました。この問題を解決するために利根川水系の水を大規模に利用する計画が立てられ、昭和37年に利根川水系水資源開発基本計画』が決定しました。工期が一年なく、非常に短期間でこの導水工事全体の完成を言われましたが、東京オリンピック開会までに深刻な水不足をとりあえず解消することが至上命令とされていたので、秋ヶ瀬取水堰と朝霞浄水場までの水路工事は突貫工事で行われました。
取水堰は荒川が浦和側に蛇行した部分を利用し、これをショートカットする位置に取水堰を設けることとしたため、本体工事は陸上で施行することができ、工期短縮が可能となりました。
細かな内容としては、利根川上流の群馬県内にダムを建設し渇水期の為の水を確保し、埼玉県行田市利根川利根大堰を建設し、そこで取水した利根川の水を武蔵水路を通し埼玉県鴻巣市で荒川に合流放流する。さらに志木市宗岡で荒川に秋ヶ瀬取水堰を建設し、取水した水を『朝霞水路』で東京都水道局朝霞浄水場、また別の取水口から埼玉県県営大久保浄水場等へ導水し上水、工業用水利用するというものです。また水質が悪化の一途をたどり、悪臭を放っていた隅田川新河岸川の浄化用水、県内・都内にある工業用水としても利用されています。
総取水量は約65・/sで、志木市側に設置されている取水口から取水している東京都上水が約43%、隅田川の浄化用水が約36%、約5km上流で取水している埼玉県上水が約18%。また、堰の幅は127m、4ヵ所の可動式ゲートで構成され、内1ヶ所は自然流下させる調節ゲート(幅10m、高さ6m)、洪水流を流下させる洪水吐ゲート3門(幅34m、高さ6m)となっており、さいたま市側には魚道も設置されています。
現在では、旧水路の上に堤防と取水堰をつなぐ管理橋が設置されています。その部分(堤内)は志木市が借り受け雨水調節池(内法3.5m×5.5m×2連×950m)として利用されています。また万が一、水不足による河川水減少に陥った場合は、堰下流部に下水処理水を浄化して河川に補給する樋管があり、それでも流量が減少した場合には、彩湖の水を河川に補給する樋管も設けられており、猛暑による東京都、埼玉県の水不足問題の解消に一役かっています。

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と言った所ですが、戦後復興と高度経済成長が、この取水堰をつくったのですね。
私が子供の頃には、取水堰ギリギリまで近づけてサクラマス釣りなどを楽しむ事がで出来ましたが、どっかの誰かがボート転覆死亡事故を起こしたので柵内をはじめ上流200m〜取水堰〜秋ヶ瀬橋間は手漕ぎボートを含む全ての船、人が立ち入り禁止になってしまいましたがまぁそれもこれも時代の流れですかね。