土着呪術

どうも鯉の子です。
さて今回は、志木市にかつて存在した『盗人送り』と言われる呪術的制裁を紹介いたします。別にこれを見たからと言って呪われるとかそんなのは御座いません。なぜならもうこの呪術を行える者はいないのですから…。
『幕末期、舘村(現、志木市館)に残る書物に「畑荒しがあったので、村役人が相談をし、藁人形をこしらえた」と言った記述がある。さらに続きを見ると「せんだって(先立って)こしらえた藁人形は、野火止役所(江戸で言う町奉行所)から咎めがあったので、村役人が相談をして片付けた。」と記されている。
これは盗人送りと呼ばれる呪術的制裁で、田畑の作物が盗まれたのにも関わらず犯人が不明な場合、その者に罰が当たる様に、村人総出で犯人の等身大と思われるぐらいの身長を藁人形でつくり、鎮守社の大木に吊るしたり、村はずれにいる僧に頼み呪詛の祈祷をしてもらったり、全村民でその吊るした藁人形、又は呪詛をかけた藁人形を竹槍で突き刺す、と言った行事を行っていた。これを盗人送りと言います。またこの行事に参加しなかった者は犯人や犯人の関係者とみなしそれなりの制裁が加えられたものと考えられます。そしてグチャグチャになった藁人形は、近くを流れる柳瀬川や沼に流したり、沈めたりして呪術の完了となります。』
はあぁ〜…これで貴方も『盗人送り』の呪術を知ってしまった訳です。とは言ってもこの土着呪術はもはや幻想入りしている訳でして、これは幻想郷のみ有効と言う事にしておきましょう。こう言った窃盗事案は警察に頼んだほうがより有効的だと思いますが…。と言うかこれは郷土史研究にはいるんですかねぇ?最近サボりぎみですが…。
参考資料…村役人出勤帳