本庄の工場廃液原因か

どうも荒川鯉師です。
もはや他人事ではない利根川水系汚染問題』ですが、今日の埼玉新聞にこんな記事が載っていました。それではどうぞ。

本庄の工場廃液原因か 利根川水系汚染

利根川水系浄水場で国の水質基準を超える化学物質ホルムアルデヒドが検出された問題で県は25日、原因物質とされるヘキサメチレンテトラミン(HMT)を含む廃液の処理を、本庄市の化学品製造業「DOWAハイテック」から委託された群馬県高崎市産廃処理業者が利根川支流の烏川に排出した可能性が高いと発表した。HMTの排出に法規制がない状況下で、産廃業者が廃液内容の十分な説明を受けず、対応できない施設で処理し流していたとみられる。県は同日、DOWA社への立ち入り調査を実施。群馬県高崎市とも連携し、原因解明へ向けた裏付け調査を進める。
県の調べによると、DOWA社は銀粉の製造過程で発生する高濃度のHMT(1リットル当たり370グラム)を含む廃液を烏川流域の産廃業者2社に処理委託。うち1社は最終段階で焼却処理していたが、もう1社は廃液を中和処理し烏川に排出していたとみられる。
県営行田浄水場などで基準値(1リットル当たり0.08ミリグラム)を超すホルムアルデヒドが発生した問題は、高濃度のHMTが川に流れ出し、浄水場で処理に使う塩素と化学反応を起こし、ホルムアルデヒドを発生させたとみられている。
HMTなどのアミン類物質は工場排水を規制する水質汚濁防止法の対象外。高濃度のHMTを垂れ流しても法律上は“問題なし”の状態が背景にある。一方、廃棄物処理法では排出事業者が他業者に処理を委託する際に、廃棄物の性質や注意事項を伝えることを義務付けている。
県によると、2003年にも行田浄水場ホルムアルデヒドの数値が上がる事態が発生。DOWA社が自社で処理したHMTを含む廃液を利根川の支流に排出していたことが原因と分かった。当時も法的規制はなく、同社はその後、高濃度の廃液については産廃業者に処理を委託するなどの措置を取ってきた。
県によると、DOWA社は5月にこの産廃業者と契約を結んだばかりで、10日から18日までにHMTを含む廃液約60トンの処理を委託していた。県水環境課は「この産廃業者の持つ施設ではHMTを完全に分解できない。DOWA社はHMTを含む廃液が河川に流れれば問題になることは知り得たはず。少なくとも同義的な責任がある」としている。

■委託先にHMTデータ提示せず
県は25日、DОWA社に対し、群馬県高崎市の産業廃棄物処理業者と交わした委託契約書の提出などを求めた。提出期限は30日。廃処法に基づく告知義務違反に当たらないか慎重に調べる。産廃業者にも廃液の処理に問題なかったか、文書での報告を求める。

 県の調べに対し、産廃業者は「廃液にHMTが含まれているとは知らされていなかった」と話している。

 一方、DОWA社は埼玉新聞の取材に「廃液に含まれる法規制物質の成分は業者にデータを提示したが、規制対象外のHMTについては示していない。規制物質の確認を両者で行えばいいのではないかと考えていた」と説明。県の調査については「誠心誠意、速やかに対応する。企業の社会的責任を果たしたい」としている。

                        • -

まだ確定事項ではありませんが、更なる調査が必要です。
この件を通して一部のメディアは『水道局の処理方法により地域に差が出た。水道にも地域差が。』と報じていますが、よくよく考えますと、確かに断水被害や配水減少等の不利益は生じましたが『健康被害』に関しては出てないと言う事実を取り上げていただきたい。これほど厳重な水道管理をしている国はありません。だから海外で水を飲むとあたるんですよ。
こう言ったトップレベルの水道管理を称賛しないメディアは『おディス遊ばれ』と言われてもおかしくありませんね。
上水・下水管理を徹底している日本の水道管理技術だからこそ見つけ出せた事を称賛していただきたい。また、水道が出るのは当たり前と言う考え方も改めて考え直して欲しい。