置いてけ堀2

どうも荒川鯉師です。
昨日は東京・錦糸町『置いてけ堀』(置行堀)を紹介いたしましたが、今度は埼玉県内の置いてけ堀を紹介致します。
1ヶ所目は埼玉県宮代町にある『身代神社』の畔にある『身代池』と言う池に残されています。伝承内容は錦糸町の置行堀と同じです。
さて2ヶ所目は川越市吉田(諸説あり)を流れる小畔川でも同じく「オイテケ…オイテケ…」の声が川底から聞こえて来るそうです。
3ヶ所目は越谷市東方の久伊豆神社と同市見田方の八坂神社の間にある内池と言われる池は夕方になると池の底から「オイテケ…オイテケ…」聞こえてくるそうです。
越谷市の置行堀(池)はなんか理不尽な感じもしますがなんせ伝承ですからね。
さてこれらから読み取れる点としては、まず『現在の場所に江戸時代の街道があった』と言う点。宮代町・越谷市には国道4号線奥州街道川越市には国道254号線『川越街道』が走っている。要するに江戸の情報をいち早くキャッチする事が容易であったと言う点。
2つ目は人々に忌み嫌わせる点。宮代・越谷両市町に関連するのは『神社の神池』と言う事。神社の池の魚を釣る事を禁じさせる為ではないのだろうか?しかしこの説には疑問も残る。それは『川越の置行堀』である。川越の置行堀は河川ある為、神社などは関係が浅い。では何が考えられるのか、それは『漁地の確保』では無いだろうか?川越をはじめとする埼玉県は言わずと知れた『海なし県』である為、川魚は貴重なタンパク源なのである。しかし川魚漁をするにも釣られては仕方ない。そこで江戸で噂されている『置行堀』を利用して川で魚を釣ると妖が現れ『オイテケ…』と脅す様にしたのではないのだろうか。この方法は一時ブームになった『不法投棄多発箇所に鳥居』に非常に酷似している。古来より日本人は自分の目には見えない恐怖に対して『畏怖の念』を深層心理として残っている傾向にある。また東方三月精〜Strange and Bright Nature Deity.?(原作:ZUN 画:比良坂真琴)でも射命丸文嬢と三月精嬢子が博麗霊夢嬢に仕掛けた『紙舞』と言う様怪もこの『見えない妖』によって恐怖のどん底に陥れたのだと考えられます。
まぁ以上で『埼玉県に於ける置行堀』についての小レポートでしたが、それでは少々失礼致します。