紀伊半島巡拝紀行2

どうも荒川鯉師です。
さて、昨日四国から帰ってきまして様々な出会いをしたなと、私の中では今までとは違った新鮮な旅行でありました。
それではここでは紀伊半島の旅行を紹介します。今回は宿泊地として選んだ三重県熊野市周辺を紹介します。それではどうぞ。

花乃窟神社(花の窟)

この花の窟には社殿はなく、高さ45mの巨巌そのものを御神体としている。自然崇拝の太古からの遺風を残すと共に、熊野の神様として崇められてきた。御神体の巨巌の直下に立つと身の引き締まる思いがする。
祀神は伊弉冉尊軻遇突智神である。毎年2月2日と10月2日には祭典「お網かけ神事」が行われている。お網かけは、わら縄7本を編んだ110尋(約180m)の大網に縄旗3つ、季節の花、扇を括り付け巌の上から引き伸ばして松の大樹の梢に引き渡し、境内南隅の松の根元に結びつける。縄旗は、朝廷から毎年奉納された綿の旗であったが、洪水で旗を積んだ船が難破したため、縄でその形を模したのが始まりと言われている。
7本の縄を束ねる理由として、伊弉冉尊の子である七柱の自然神を表している。
・風の神…級長戸辺命(しなとべのみこと)
・海の神…少童命(わたつみのみこと)
・木の神…句句廼馳(くくのち)
・草の神…草野姫(かやのひめ)
・火の神…軻遇突智神(かぐつちのみこと)
・土の神…埴安神(はにやすのかみ)
・水の神…罔象女(みつはのめ)
また、柱に括り付ける縄の巻き方は、左回り七回半、残りの縄を右回りで巻き付けて固定するが、これは神話にて天まで届く柱を立て、立派な宮殿を造り、国生みのためその柱を回った。左回りに七回半回ったが生まれず、右回りをすると国が生まれた話しから、この様な巻き方になったと考えられる。
縄旗3つとあるが、これは三神を意味する縄と言われている。三神とは、宇宙を基本構成する伊弉冉尊の子である、
・太陽の神…天照大神(あまてらすおおみかみ)
・月の神…月読尊(つくよみのみこと)
・暗黒の神…素戔鳴尊(すさおうのみこと)
日本書紀神代の巻一書に「いざなみのみこと、火神を産むときに、灼かれて神退去りましぬ、故、紀伊国の熊野の有馬村に葬りまつる。土俗、此の神の魂を祭るには、花の時には亦花を以て祭る、又鼓吹幡旗を用て、歌ひ舞ひて祭る。」と記されている。

参考資料
文化庁三重県・熊野市 各説明看板他

注記
文化庁作成看板には「伊弉尊」と表記、三重県以下作成看板には「伊弉尊」と表記。ここでは、全国的に使用頻度が多く確認されている「伊弉尊」と表記する。

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荒川鯉師