SNSデマ拡散の恐ろしさ

どうも荒川鯉師です。
去る5月17日(金)午前6時45分頃に発生した与野駅付近で男性の遺体が発見されたニュースは、通勤ラッシュと合わさり首都圏に大きな影響をもたらした事は、記憶に残る方もいるかと思います。死因は、男性が自宅マンションから飛び降りた事による自殺と警察発表がされたが、実はソーシャル・ネットワーク・サービス(SNSであるtwitter上ではこれと真逆の情報が流れていた。
とある方の「つぶやき」(ツイート)を見てみると、「今日の人身事故、与野駅で痴漢が逃げて、線路に入って電車にはねられた模様。笑」と記載されている。これは一体どう言う事なのか、なぜ真実の情報が通らず、デマの情報が拡散されてしまったのか?別のSNSで行われている関連ツイート数のランキングで1位を獲得した内容がこれである。「本日の遅延理由 与野駅で痴漢発生→警備員 痴漢だーつかまえろー→元凶兼被害者 ヤバイ捕まるー→(高崎線or宇都宮線の線路に逃走)→電車 っちょ!線路走って」と言うツイートである。そもそも痴漢事実は無いし、遺体が発見されたのは京浜東北線の線路内である。デマと言うデマがギュっと詰まったツイートが、ランキング1位となっている異常な事態がこの日は発生していた。
一応説明するが、ランキングが1位になったからと言ってそれが「真実の情報」では無い。しかし人間と言うのは「上位=信頼性の高い」と認識を受ける傾向がある。実例として、とあるコンビニエンスストアのスイーツを特集する番組で、美味しいスイーツランキングで某コンビニのスイーツが1位になると、たちまち売り切れになり、コンビニ本社が品薄を謝罪する騒ぎになった事がある。それ程「1位」と言う文字には魔力が潜んでいると言える。
話しがズレたが、私が言いたいのは「情報責任と情報を見極める能力」をインターネットを利用する方々に持って欲しい事である。SNSは、情報を簡単・大量に得る時代になったが、同時にデマも容易に広がる時代になりました。それを露呈させたのが2011年3月11日に発生した東日本大震災である。あの時も「石油火災の煙には有害物質が含まれ、雨には掛るな。」「中国・韓国の中韓連合軍が長崎県に向け航行中。」「あの地震は中国の人工地震によるテロ行為だ。」「北朝鮮弾道ミサイルを東京方面に発射。」と様々な不確定情報が飛び交いました。そして今回、与野駅の件もデマによる不確定情報がSNS内で飛び交いました。そして多くの人が信じてしまいました。
この様なデマが飛び交う背景には、デマでもいいので情報を発信したいと言う「情報発信の優越」と、自分に降り掛る災いによるストレスをデマ発信で紛らわす「ストレスとデマの相殺効果」そして、一番悪質なのは、単なる「おふざけ」があるのでは無いかと私は考えている。
情報と言うのは、新聞・ニュースが大半を占めそれらは確実な情報を掴んでいる的確な情報とされていましたが、近年の捏造や偏向と言った「情報発信者の不信」や、インターネット社会の台頭によって、手軽に情報が手元に来るSNSが急速に普及しました。しかし、一旦頭に入った情報は簡単に変える事は不可能で、事実私のtwitter内で与野駅に関する確かな情報を埼玉新聞社の記事を使用して訴えていましたが、逆に批判の的になり批判者をなだめる一環として暫くSNSから離れました。
最後になるが、決してSNS「悪しき者」と言いたいのでなく、日常を記したツイートでは不可能だが、災害などのツイート場合、情報発信者側は「裏付けの取れた確かな情報」を発信し、情報着信者側が「確かな情報である事」を見極めるのが「常識」である時代に突入したと覚悟しなくてはなりません。でないと、SNSはいずれ「悪しき者」となるでしょう。一人一人が情報発信に責任を持ち、一人一人が情報着信に裏付けがある事を確認するのが必要なのである。
最後になるが、新聞記事を参考にしていただいた埼玉新聞社の方にこの場でありますが、御礼申し上げます。また、この日にデマを拡散したAさん他数十名に関して後日この方々を追跡調査した所、常時デマを流してる様子は無いので、通報処分は保留と致しました。